太陽のような子ども3

帽子が来た、90

――屋上、 メビ「結局、熱でやられた片目、見えないままなんですよね、先輩」 イオ「あ、バレた(んべ)」 メビ「なんで? そのままにしておくんですか」 イオ「別に成り行きで特に意味はないんだが、お前らって欠けた身体ってのに 経験がないから気付かない…

帽子が来た、89

タロ「で、そろそろ行くのかい?」 イオ「はい、あと少しです」 レオ「そういえば、エルの手足の回収はどうすることに?」 イオ「250年は問題はないということで、その間に探してもらうことに、 それが過ぎたからどうあってもすぐに見付かるでしょうし」 …

帽子が来た、88

イオ「エル、お前ちょっと“食欲”っぽいのが出てた」 エル「え、え、えーっ、だってそんな感覚もともと持ってないっ」 イオ「あのな、こないだの覚えてないのか、戦闘種族舐めんなよ(ずー)」 マッ「あれ、水飲むことにしたんですか??」 イオ「なんか慣れ…

帽子が来た、87

誰にも触れてはならないのだからずっと消えたかった。 ――私はお前と共に行くわけではない。 そうすることは出来ない、その代わり、小さな組織に属することになる。 “なんでも屋”のようなものだ、宇宙をどこでも飛び回る、好き嫌いは言っては いられなくなる…

帽子が来た、86

イオ「エルには悪意がなく、身体が欠けなきゃ害もない」 マッ「好かれるっつーのもずいぶんあやふやですしねぇ、変化自体は顕著でも それがどう危険につながるかっていうと、吸収とのコンボくらいかなぁ」 イオ「傍迷惑な性格はちょっと閉じ込めて慣らしてく…

帽子が来た、85

病院・屋上、 ゼノ「うー・・・(ぐし)」 ぽん ゼノ「あんた誰、今回何人も姿のない奴いたけどその仲間?」 ――そんなようなものだな。 ゼノ「なんであんなふうになにもかも奇麗に解けてしまうんだろうか」 ――なんでだろうなぁ、全て受け流すからだろうかね…

帽子が来た、84

イオ「いるのかな、という気はしてきた」 マッ「なんですそれ?」 イオ「利害関係の対立で、、エル、水だ。そろそろ飲め」 エル「はーい。ってメビウス取って」 メビ「は、はい;」 イオ「甘やかすな、一人で出来る。いや、むしろ種族調停委員会が鍵というか…

帽子が来た、83

エル「メビウスっ、おいでおいで!」 メビ「え、えー、あの・・・(赤面)」 イオ「お前、復元治療中なんだからそう気安く、」 マッ「チャオ、まー、僕と貴方の二人掛かりですね、いざとなったら」 イオ「そこまでして愛でたいか、ちったあ気を使えよなこら…

帽子が来た、82

タロ(なんか、こう、居た堪れない・・・なんだこの空気) 80(どうやって見分けたんだろー、やっぱり会話したのかなぁ?) タロ(ちょっとは動じろよ80!) 80「嫌です、門出を笑って見送るんです」 タロ「うわー、なんかこう、微妙にそういうことじ…

帽子が来た、81

80「全く、この子たちの病室にいたなんて(嘆息)」 タロ「他の事態の処理は済んだんだっけか?」 80「ええ一応、この方ご自身の懸念事項は棚上げですけど。どの道ー」 エル「えーと、直接コンタクト取ってくるのは三人、くらいかな?」 イオ「くらいっ…

帽子が来た、80

調A「本体の木も復元するんですって? リッチねー」 調B「研究所しかない星ごと買い取ったって噂なんですけど、本当かな;」 調F「じゃあ本性に戻すのかなぁ、時々通信するくらいはいいかなぁ♥」 調D(今のほうがいいと思うんだがな・・・まあいいが) …

帽子が来た、79

ゾフ「うん、で、君はどうするのかい?」 イオ「あー、どうするというか・・・」 ゾフ「元々の関係者以外とあまり話もしなくなってしまったそうだね、我らが 嫌いになったのかい?」 イオ「どう、というか、なにか上手く話がかみ合わなくなってしまいまして…

帽子が来た、78

調B「まことに申し訳ありませんでした...orz」 タロ「一人だけ見分けつくようになっちゃったんだが;」 レオ「右に同じく、正直貴方に謝られても(全部貧乏くじ被ってるし)」 アス「結局なにか? 前々からエルに情報流してるスタッフがいて、今回も 一人足…

帽子が来た、77

風にはためく黒い布の中に青い目だけが浮かぶ 調査『・・・けれど、もう、いい。その理由はわかった』 調C「理由? なんの」 調査『(目を伏せると消える)“皆、我らと同じように泣き喚くべきだ”』 くるくると風が舞って布も消えてしまう ――“泣かないで優し…

帽子が来た、76

調査『言葉は消えたのではない、呑み込んだだけだ』 どさ メビ(・・・どさ?) 調C「待て! どこに行けるというんだ、お前らが」 調査『返す、邪魔をするなと言っておけ』 メビ「なんで、呑み込んだのですか?」 調査『諦めただけだ、聞いてもらえない、醜…

帽子が来た、75

調C「だいたい、手加減しろって言われたのになんで通常より!」 調査『お前らの中にも、あれがこの星にいられなくなれば好都合という考えの 奴もいたろうに。そんなだからフラれるんだよ』 調C「・・・人知れず殺されるよりマシです」 調査『正しいな、け…

帽子が来た、74

強いて言えば、ガラスのような生命体 メビ(細い皺? みたいのが身体にいっぱい走ってる・・・誰だろ) 調C「“調査員”! お前、なんでまだここに?!」 メビ「(Cを掴んで後ろに隠す)せんぱっ」 調C「大丈夫です、基本的にそれほど戦闘能力はない、危険…

帽子が来た、73

メビ「イオタせんぱーい(←とことんお遣い)」 イオ「んにゃ、なんだメビウス?」 調C(わーわー;)(もそもそ着替えてます) メビ「ゾフィー隊長がお呼びなんですけど、なんで先輩なんですか?」 イオ「呼ばれてるのは私だけど、呼んでる側に聞いてくれそ…

帽子が来た、72

調C「でも、納得行きません、だったらなんでエルが(ふくれ)」 イオ(可愛いーなー、なんでこうころころ表情変えるんだ) 調C「・・・なんかずいぶん、私の顔がお好きみたいですね」 イオ「んー、エルも似てるんだと思うが、長いこと擬態だったみたいだし…

帽子が来た、71

調C「やっぱりDに頼めばよかった...orzえぐえぐ」 イオ「あー、とりあえず、決闘とか勝負とか無理、せめて顔隠してくれ」 調C「そんなことして戦える力量ありません! っていうか、理不尽すぎて どう言い返していいかわかんないです、もうやだー」 イオ「…

帽子が来た、70

イオ(美形だなー・・・あ、でも肌の色違うな) 調C「聞いてますか?!」 イオ「あ、ごめん、なんだっけか勝負? なんでまた」 調C「なんでって、なんでって・・・言えません、読み取って下さい(赤面)」 イオ「いやお前、いくらなんでもそりゃないだろ、…

帽子が来た、69

調C「うっわぁ、奇麗な空!」 イオ(?? なんで屋上) 調C「で、」 カラーン イオ「今のって調査用紙っていうか質問表だろ、いいのか?」 調C「あとで適当に偽造しますから(にっこり)、それで、貴方にはこちら」 イオ「剣って、どこに隠し持って、」 …

帽子が来た、68

調F「・・・エル、ねえ、我々と共に来ません?」 エル「何度か同じようなこと言われたけど、性格で無理じゃないかな」 調F「でも、この星ならともかく、ここから出られるのでしょう。だったら」 マッ(だから僕のこと気にして欲しいなぁ、どいつもこいつも…

帽子が来た、67

アス「探しに来てもノアのほうがおらん(ぶーたれ)」 メビ「そうだったんですか;」 80「なんで足止めして下さらないんですか、ゾフィー」 ゾフ「だから、私では釣り合いが取れる相手じゃないんだ、キング相当だと 言っているだろう。なんだか訪ねては来…

帽子が来た、66

調B「戦闘能力あるのDと、あといないEだけなんですよ。でも正直、Dも それほど精度が高いわけでもないので」 調D「喋んないで、気が散る...orz」 ユリ「あらあら。80は? 確か助けられたと思うんだけど」 タロ「なかなかゾフィー兄さんのとこから帰っ…

帽子が来た、65

ゼノ「やっぱりいないですよねぇ?」 調A「確かに広いけど閉鎖空間が多いものねー」 ゼノ「侵入者いればさすがにわかります、でも他のところは訓練生いるし」 調A「やっぱり外か帽子取っちゃったかかしらぁ」 ゼノ「んーでも、知らん人らのところに行く時…

帽子が来た、64

タロ「ん? なんか一人足りない」 レオ「どうしましたタロウ?」 タロ「ユリアンと連絡が取れたんだけど、マネキンもどきも5人しか確認が 取れない。あちらで話してたの二人だって」 レオ「マネキンって、あの白い人たちですか?」 タロ「あ; アストラかゼ…

帽子が来た、63

調C「あー、いたー; 病院に移動してたのか」 調D「あれ? 君らのほうもう終ったのかい? 早いね」 メビ「ユリアン閣下っ、お疲れさまです。タロウ教官からのメッセージを」 ユリ「え、あら、どうしたのかしら? ありがとうメビウスさん」 メビウスが青く…

帽子が来た、62

エル「・・・眠い、なんでこんなにしょっちゅう」 イオ「身体の変化が激しいからな、早く戻してやりたいんだが」 エル「このままどんどん眠り続けて、そのまま動かなくなったりして」 イオ「(ぼろぼろ涙)・・・す、すまん、不意を打たれた」 エル「え、や…

帽子が来た、61

――そして偶然の巡り会わせで、その虚飾は全て剥がれ落ちたが。 イオ「あいつはどうも、命が消えることに、生き物が欠けていることに極端な 反応を示す。その理由がわかったのは本当につい最近なんだけれど」 マッ「・・・同情でもしたんですか?」 イオ「う…