2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧

#4「死にゆく者の微笑」J.D.ロブ

最初はロークと行ったハネムーン先での笑った首吊り。 知らないところで政治家が笑って飛び降り、刑事裁判で敵に廻している真っ最中の加害者の弁護人、嫌ぁな悪徳弁護士が笑って手首を剃刀で切り。自殺するような理由も妙な挙動も全くなかったのでとりあえず…

#3「不死の花の香り」J.D.ロブ

シリーズ2巻と続けて読まなければ展開が似てるって思わないレベルだとは思うんですけどね、まあ、軽く「またぁ?」はしょうがないと思うの。あと、メイヴィスと被害者の喧嘩の目撃者が三人で犯人と疑われるのも三人ってのはすごくわけわかんないんですが。 …

#2「雨の中の待ち人」J.D.ロブ

まあ正直に言うとどうにもロークだけが魅力的に思えないわけなんですが。 いや、生身でいたら素敵なんだろうとは頭では感じるんだけど絵に描いた餅っつーかなんというか、ちなみにティブル本部長はいいの! 立派な上司の典型パターンだけど!! もうちょっと…

#1「この悪夢が消えるまで」J.D.ロブ

あれですね、いわゆる日本でいうと“ライトノベル”に近いんじゃないでしょーかこれ。確かにロマンス小説っぽいベッドシーンはありますが、さらっとしてるというか、うーん、数冊は擦れ違ってくれるほうが関係としては好みだなぁ、とは思うんですが。 あんまり…

#4「戦乙女」小林めぐみ

私がこの話のどこが一番好きって「年寄りに家族は冷たいもんだぜ?」という進の介さんのくだりなわけですが、これを言うとちょっと評判が悪いのはまあ置いておいて(私の評判が)。とはいえ、“神器の番人”だなんだという大層な名目を抱えて。 人一人の人生を…

#3「精霊王」小林めぐみ

基本的に話を貫くのは案外“精霊とはなにか”ということかなと思うんですが、これはまああくまで少年少女向け小説にすぎませんもので、理論的というわけでもなく、とはいえ、いろいろ言われてることから考えて「ああ、そんなのもありかも」と感じられるのが大…

#2「復讐の女神」小林めぐみ

なにが特徴的って実は但馬さんなんじゃないかと思うんですが、全国退魔士組合はそんなに珍しくないとしても、いや、今時そんなに珍しいわけではないのかもしれないんですが、但馬さんの真っ当っぷりというのはやっぱり稀有だと思うんですよ。 えーと、進の介…

#1「極東少年」小林めぐみ

ゴミ捨て場にじー様がおり「捨てられたのかな?」と進の介が訝しがっておりますと、なんやお礼とか言って丸薬を押し付けられ。それ以来、なんかこう、おかしいというか、妙な超能力女は襲ってくるわ、神社に結界が張ってあるのが見えてしまうわ。 他の人間が…

#6「氷の中の処女」

まあ正直、「良かったぁぁぁ、そんなことか!」と大変に安心したわけですが。 いや、少年ほど最悪のことは考えてませんでしたけど、半分くらいは考えてしまうじゃないですかやっぱり。責任を感じる気持ちもわかりますが、それはもう、彼のせいではないとしか…

#5「死を呼ぶ婚姻」

花婿がじいさん、花嫁が18歳となったらまあ政略結婚なわけですが。 その結婚式が修道院にて行われることになりまして、皆楽しみにしています。 しかも悪いことにこの彼女、10歳の時に両親を失ってしまっておりまして(20歳になると財産が後見人から当…

#4「聖ペテロ祭殺人事件」

一つ大きな「裏切り」がこの話の中で存在するのですが、どういうわけかそれが妙に爽快っつーか胸のすくエピソードとして記憶されています。いや、嫌ぁな人なんだよ、まあどう語ってもネタバレになっちゃうわけですが。 あと、身分違いの恋愛ということが多少…

#3「修道士の頭巾」

クリスティの本はキャラクタが頭に残ってトリックを忘れ。 セイヤーズの本ではその逆がよく起こるんですが、エリス・ピーターズの本は概ねセットで覚えていることが多いです。良いとか悪いとかではなく、ある意味でトータルで話が形作られているというか人生…

#2「死体が多すぎる」

とあるイングランド王が死んだ時。 すでに外国に嫁いでしまっていた娘・女帝モードと、彼女の叔父スティーブン王が争うことになった時。しかしまあ、どっちが正義でどっちが悪かはちょっと言いづらいものがあるような気もします。 そして、どちらかに付くこ…

#1「聖女の遺骨求む」

まず“聖遺物”というものが教会に必要で。 とある地方に「傷を治すんだよん」という聖女がいることを夢のお告げで見たっつー修道士がいたもので、その地にその聖女の遺骨を迎えに皆で行くんだよ、そしたらその地で殺人事件が起こったんだよーんも、というよう…

#10「桜の園」チェーホフ

どちらかというと太宰治の「斜陽」を先に読んで、それでこちらに興味が惹かれたので(まだレビュー書いてない)、順序が違うかもしれませんが。要するにまあ、貴族がその特権的な地位を失い、自分で事業をするような才覚もなく。 自分の一番のお気に入りの家…

#9「こころ」夏目漱石

先生に罪があるかどうかはほとんどタイミングの問題でしかなく。 むしろ恋の鞘当に勝って、親友でもある相手に自殺されてしまったのだ、というのは同情に値することではないのかと思うんですよ。それだけを聞けば。というか自然に。 しかしこの話は、どう考…