2004-04-01から1ヶ月間の記事一覧

#8「嵐が丘」下、エミリー・ブロンテ

ヒースクリフはエドガの妹を浚い(エドガの妹だからもうちょっと根性あるかと思ったのにってなんじゃそりゃ、復讐じゃなかったんかい)、子どもをなし、キャサリンの兄の子どもを加えて三人の次世代がその土地にいる状態に一人の男が訪れ。 (エドガもエドガ…

#7「嵐が丘」上、エミリー・ブロンテ

すでに作家であった姉の、稚拙な習作ではないか、とまで言われた作品で。 サマセット・モームの“世界十大小説”の一つにも数えられているという、なんというんだろう、これを小説の種類として分類するとなると純文学以外ありえないんじゃないか。父から教育を…

#6「不思議な少年」マーク・トウェイン

えーと、とある貧乏な村のとある少年の前に超美少年の“サタン”が現れ。 この方はどうも例のルシフェルさん(改名してサタン)の甥に当たられるそーなのですよ、当人のいうところによると天使でもって、いろんな力が使えるものなのですがとにかくまあ時代が悪…

#9「殺人は広告する」

えーと、何故ピーター卿がこんなことまでしなきゃなんないのかが微妙にわからないわけですが、つーかデス(DEATH)・ブリードンって素で名前が怖いんですが、なにが驚いたってあながち偽名ではなかったことでしょうか。うわ、マジそのスペルなんだ; ところ…

#8「死体をどうぞ」

なにが印象深いってとある段階で被害者に掛けられた憐れみだったわけですが。 いや、殺人事件の被害者なんだからある程度は同情されて当然なんですが「彼がせめてなにも真相を知らぬ間に亡くなったことを祈ります」と来たもんだ。ある意味で“彼”の正体という…

#7「五匹の赤い鰊」

すごくなんというかこう、新本格ですね、パズルですね。面白くないとは言い難いんですが、一度読み通したんですが正直どれが犯人だかよくわからないというか、作家たちの個性はそれぞれとっても独特なんですが。 “独特な作家たち”という以上の印象がないとい…

#6「毒を食らわば」

ピーター卿のヒロインというとこの巻で登場するハリエット嬢なのですが。 基本的にはあまり人気がないよーです、というか、彼女そのものが悪いんじゃなくてなんかこう、現実味がありすぎるんじゃないのかと思うんですよ。おまけにピーター卿が現実味の極地で…

#5「ベローナ・クラブの不愉快な事件」

この「クラブ」、完全な庶民階級が行けるよーには見えませんものの、ピーター卿が出向くのにもちょっと身分が違うというか、あくまで友人に会いに行っているというか、お金厳しいのにそーいうところには出入りできるものなの? というか。 (でも身分のほう…

#4「不自然な死」

半死半生のおばあちゃんがおったわけですが、それがまあ、医者の目から見ると余命半年なわけですがそれ以外の素人には明日をも知れぬ命なわけですよ。「癌ってのはそういうのがわかりやすい」のだそうで。 で、なんの変哲もないすーっとした死に方をなさった…

#3「雲なす証言」

ピーター卿の妹君の婚約者が殺され、疑われたのは今はお父様が亡くなられて一家の長でもある公爵であるお兄様。ピーター卿は次男なので少し地位の低い爵位を継いでいるわけなんですが、公爵が一番上です、数人しかいません。 すざましいスキャンダルに当然な…

#2「誰の死体?」

ある日風呂場に中年男の死体があり。 それが鼻眼鏡を掛けていたとしたらかなり怖いっていうか、いやぶっちゃけて、鼻眼鏡しか掛けていないというか、素っ裸です。あまりの不思議現象に、貴族探偵で名高いピーター・パーカー卿が乗り出して来ちゃいましたよと…

#1「ピーター卿の事件簿」

セイヤーズの本はそもそもほとんど統一感がない、、というと批判になってしまいますが、同じ切り口のものがほとんど一つとしてなく、わりと共通するのが登場人物たちのコミカルな会話くらいかなぁ、と思うんですが。 これがまた、この短篇集にはほとんどその…

#5「高慢と偏見」下、ジェーン・オースティン

とゆうかマジ、上下巻を読み終わってから最初にしたことは「男でもツンデレって言うと思う?」と人に聞くことでした。周囲は確かに鉄壁の無表情で気付かないのは無理もない気もしますが(主人公がボケで気付かないとかそんなんじゃないんだよ)(なんか会う…

#4「高慢と偏見」上、ジェーン・オースティン

この話が面白いのはきっと、ダーシー卿がとんでもない、自分でも無意識のツンデレだからに間違いないと思います。どんなに女の立場が微妙で、とりあえず結婚ということを念頭に置かないと「食ってけない」「命に関る」ということまで提示されているのに、ど…

#3「カラマーゾフの兄弟」下、ドストエフスキー

脇エピソードの中では長男と父親が取り合ってた未亡人が好きです。 というか、彼女が昔の恋人が文を寄越したからってうきうきうきうきしっ放しだったところが好き、そして彼に実際に会って、なにに絶望したって優しく抱き締めて歌ってくれなくなってしまった…

#2「カラマーゾフの兄弟」中、ドストエフスキー

父親は長男と妖艶な未亡人を取り合い。 次男は長男の婚約者(すでにいるんだよ)といい雰囲気なんだそーです、まあ正直傍目に見るとこっちのがお似合いっぽいです。インテリクールと芯の強いお嬢様です。 長男は野獣系で、父親がろくでなしです。 (多分父親…

#1「カラマーゾフの兄弟」上、ドストエフスキー

ロシアの文豪、ドストエフスキーさんは、原稿料を稼ぐために文章の水増しをしていたと言われているっていうか、なんかどうも当人がそう言っておられたみたいなんですが。 それはこのみっちりぎっちり、と詰まった文章のことですか。 確かに、一人の台詞が文…