L.セイヤーズ

#9「殺人は広告する」

えーと、何故ピーター卿がこんなことまでしなきゃなんないのかが微妙にわからないわけですが、つーかデス(DEATH)・ブリードンって素で名前が怖いんですが、なにが驚いたってあながち偽名ではなかったことでしょうか。うわ、マジそのスペルなんだ; ところ…

#8「死体をどうぞ」

なにが印象深いってとある段階で被害者に掛けられた憐れみだったわけですが。 いや、殺人事件の被害者なんだからある程度は同情されて当然なんですが「彼がせめてなにも真相を知らぬ間に亡くなったことを祈ります」と来たもんだ。ある意味で“彼”の正体という…

#7「五匹の赤い鰊」

すごくなんというかこう、新本格ですね、パズルですね。面白くないとは言い難いんですが、一度読み通したんですが正直どれが犯人だかよくわからないというか、作家たちの個性はそれぞれとっても独特なんですが。 “独特な作家たち”という以上の印象がないとい…

#6「毒を食らわば」

ピーター卿のヒロインというとこの巻で登場するハリエット嬢なのですが。 基本的にはあまり人気がないよーです、というか、彼女そのものが悪いんじゃなくてなんかこう、現実味がありすぎるんじゃないのかと思うんですよ。おまけにピーター卿が現実味の極地で…

#5「ベローナ・クラブの不愉快な事件」

この「クラブ」、完全な庶民階級が行けるよーには見えませんものの、ピーター卿が出向くのにもちょっと身分が違うというか、あくまで友人に会いに行っているというか、お金厳しいのにそーいうところには出入りできるものなの? というか。 (でも身分のほう…

#4「不自然な死」

半死半生のおばあちゃんがおったわけですが、それがまあ、医者の目から見ると余命半年なわけですがそれ以外の素人には明日をも知れぬ命なわけですよ。「癌ってのはそういうのがわかりやすい」のだそうで。 で、なんの変哲もないすーっとした死に方をなさった…

#3「雲なす証言」

ピーター卿の妹君の婚約者が殺され、疑われたのは今はお父様が亡くなられて一家の長でもある公爵であるお兄様。ピーター卿は次男なので少し地位の低い爵位を継いでいるわけなんですが、公爵が一番上です、数人しかいません。 すざましいスキャンダルに当然な…

#2「誰の死体?」

ある日風呂場に中年男の死体があり。 それが鼻眼鏡を掛けていたとしたらかなり怖いっていうか、いやぶっちゃけて、鼻眼鏡しか掛けていないというか、素っ裸です。あまりの不思議現象に、貴族探偵で名高いピーター・パーカー卿が乗り出して来ちゃいましたよと…

#1「ピーター卿の事件簿」

セイヤーズの本はそもそもほとんど統一感がない、、というと批判になってしまいますが、同じ切り口のものがほとんど一つとしてなく、わりと共通するのが登場人物たちのコミカルな会話くらいかなぁ、と思うんですが。 これがまた、この短篇集にはほとんどその…