#6「毒を食らわば」

ピーター卿のヒロインというとこの巻で登場するハリエット嬢なのですが。
基本的にはあまり人気がないよーです、というか、彼女そのものが悪いんじゃなくてなんかこう、現実味がありすぎるんじゃないのかと思うんですよ。おまけにピーター卿が現実味の極地ですからね、あのハリエット嬢の前を辞去して「一軒屋を買ってあげたいなー、今までの埋め合わせしてあげなきゃー」とかぷかぷかしてられるのは芯からの馬鹿男か彼くらいだと思います。
作者どのは、ハリエット嬢の相手としてピーター卿みたいのじゃ心もとない! と思っていたらしいっすよ。気持ちはわからんでもない、ハリエット嬢を好きじゃないっつーファンの方とある意味で奇麗に裏返しよね。


とある男が毒で死にまして、彼はハリエットさんと別れたばかりの元恋人でした。
彼と食事をした従兄弟は、素晴らしく隙がなく毒を盛るチャンスがまるでありませんでした。あまりのチャンスのなさにピーターさんが疑うも、ハリエットさんにめろめろってる状況なので回転が遅いだけのよーな気もなきにしもあらず。


とにかくまあ、稀代の毒殺魔の裁判を傍聴しにきて(でもなんかそれ以前から無実だとは思ってたみたいよ)、その場できゅーっ、となってお母様に頼み込んで一緒に来てもらったという(お母様とても素晴らしい方です、可愛いです可愛いです)。
そして結婚を申し込んで「生理的嫌悪はない」とは確認、猛然と犯人を捜し始めました。
とりあえず彼女が買ってた砒素とは種類が違うんだけどね(薬局のは木炭とか混ぜるんだって)。しかし、エラい手段で毒盛ってますよね、、、素でびっくりした。