AegisFile2
紅砂「あァ、柳さん、食いますか?」 【(判事から借りた)お前の言葉は女としては珍しいもののような気がする、 なにか理由があるのか? まあ、最初は男と思っておったが】 里音「あれー、判事どのの時と読み上げ音声違う、なんで?」 月子「というか、なん…
『今日の助力でとりあえず、貸し借りなしということで構わんな?』 行人「こちらからご相談に上がることはあるかもしれませんが、当面は」 『ああ。しかしありゃ一体、何者だ?』 行人「(微かに眉を寄せる)それより、なぜそもそも私どもに話を?」 黒 「そ…
――動植物園内、クレープ屋 紅砂「ああ、判事どのらが関わったのは死体運びじゃなくて係員に変装しての 入れ替えなわけか。そりゃ確かに処分対象になるわな(じゅー)」 月子「ねー、なんで紅砂クレープ焼けるの?」 彦乃「あと、たこ焼きも作れるらしいし」 …
月子「概ね燃したよー、黒ぽん(燃えたゴム運んでます)」 黒 「んー、あんがと」 彦乃「月子こっち、うっわ、総量的にかなりなことになりそうやなぁ」 【動植物園の運営に差し障りはないのでしょうか、明日は開園ですよね?】 黒 「ああ、判事さんがそんな…
朗花「あ、柳さん、どうでした? ご同族の方は」 『・・・子どもだ、予測はしていたが、ほとんど遊び感覚だったそうだ』 紅砂「んーと、“幼い”可能性を考えておられたんですよね、まだどこで?」 『(顔をしかめる)いくら質量が多めだとはいえ、一時間も間…
――ちなみにその後、自由落下だったもので激突寸前でした、助かったの。 紅砂「むっちゃくっちゃ怒られました、「蛮族が!」みたいな」 朗花「(煤けてます)レトロな表現ですが反論しにくいものはあります」 里音「あー、良かった、無傷だったんだ、、って怪…
――空中、 『何度繰り返しても、同族がいる限り逃れることは出来ん』 紅砂「直接そう言って説得してくださいよ、貴方任せでも連続辛い...orz」 『私個人には捕獲能力ないからな、若いモンなんぞに叶うか(けろっ)』 紅砂「逃がさないけど捕まえも出来ないの…
――今まで、巨人を我々とは全く別個の存在として捉えていたがどうだろう? もし、完全に我々6人を守る、という目的で動いていたとしたら、あるいは その中のたった一人を。異形の前に我らはただのアリ同然、踏み潰される。 しかし、異形らの大抵は巨人に抗う…
里音「うー、、火で目がちかちかして見えないなぁ」 朗花「というか、ワタシ、こんなに正面から巨人さまとやりあってる相手って 見たことがないのですが。ほとんど瞬間的に終わっていませんでした?」 里音「そういやそうだね、生き物じゃないっていうからそ…
ぼっ、と近くの塊が弾けて燃え始める 紅砂「パイロキネシス、かな?」 『光線技の応用だと思うが、、連鎖反応が酷いな、乗れ』 紅砂「いやちょっと、柳さん、私の3分の2しかないし躊躇いが;」 『見た目は関係ない、浮いてることが出来るなら連れて行くが…
きぃきぃ、と赤い塊が柳の手の上で蠢いている 紅砂「・・・うわ、これはまた、なんでこんな複雑な動きを?」 『子どもの玩具だしの。大きいのはなんらか非合法なのだろうが』 紅砂「なんか思ったより、、なんというか」 『幻滅、しとるのか? なんだそれは』…
園内、中央広場、 里音「ああ、全部燃やしちゃおうって話になったんだ、来るかな?」 朗花「らしいですが、詳細は聞いてないです。行人さんはどちらに?」 里音「なんか園長さんとどっか行っちゃったよー、あの髪以外白い人」 朗花「へえ? 紅砂さまとも知り…
紅砂「なんでお前、白くしている? 判事どのは薬の副作用と言ってたが」 黒 「ああうん、獣人と白脱種は身元を隠すのに好都合なんで」 紅砂「・・・獣人ってあれ、いるのか? 計画を聞いたことが(むぐ)」 黒 「君ねぇ、身元隠すんだか隠さないんだかはっき…
月子「でもさ、よく考えたら生き物じゃないのならあれはなに、ロボット?」 彦乃「けど紅砂はんが狙った時のがよく切れるってのは生き物っぽいよぉな」 里音「弱点ってのはどっちかというと構造の問題じゃないかなぁ、間接だとか 身体の中心点、薄かったり動…
『化け物のように図々しい、自分の能力を異様なまでに過信しなにかれと必ず 首を突っ込んでくる、馬鹿な女を騙してなにが悪いのかと喚いておったな』 紅砂「・・・?」 『どうした? 評価が不服か。気にすることはなかろう』 紅砂「あ、いやなんか、異形のわ…
紅砂「しかし結局、目的はよくわからないままか。物理的に不可能ではなくとも 規模から範囲からおよそ異形が噛んでいるが、ならなぜ裁判まで待ったのか」 『・・・わからんのか? あの日にしか関わらない対象が』 紅砂「大法廷に刑事判事、オブザーバー? じ…
――展示ブース内、 行人(品揃えがいくらなんでも・・・なんで標準生物ばかり?) 彦乃「行人さんも詳しいんですか? なんか浮かない顔してるし」 月子「えー、いつもの人見知りと嫉妬じゃないの。あたしも生き物なんて鼠を 見たことあるだけだし。彦もそんな…
【細かいことはわからないのですが、多分、全くこちらの把握することとは 違う内容が伝わっているのではないかと思われます】 紅砂「というか、判事どのに事情が伝わったことから知りません」 【最年少なので子ども扱いなんですよねぇ、正直、外から入った者…
【(ふと)あなたたちは廻らなくてよろしいんですか?】 紅砂「や、そんなに珍しいものがあるわけでもないらしくて(ずず)」 朗花「ワタシは移民なのでさすがに慣れてます(にこ)」 【あの、“移民”ってなんですか?】 ふぅ、と柳が顔を斜めに上げる。 【す…
ごそごそ、 【そういえば、刑事判事たちのフォトを持ってきたんですが。私のをなにか たくさん撮ってらしたので】 紅砂「(こて)い、いや、そういうわけでは;」 【柳さまもそうすべきだとおっしゃって下さいましたし】 紅砂「(聞いてねー)あー、ははは、…
紅砂「(着替え中)そう、要するに私刑らしい。最高裁判事の数人が失踪して、 その内容までは知らないが置き手紙があったらしいよ」 月子「なんか、レトロだねぇ? 数人なんだ」 紅砂「とはいえ、犯人がわかっても動機等は不明のまま。そもそも彼らだって こ…
行人「そうか、円月の透視能力ですか・・・」 紅砂「うん、なんだかよく聞いたら“隠されたものを探す”らしくてね。人が 隠れてる様子がないというのはあれだけ探されてたらわかるし、人間じゃあ 外に出られないことも柳さんが把握してた」 行人「詳しいこと…
紅砂「あー、うん、見つけた見つけた。彦乃、円月どうしてる?」 『・・ものすごく泣いてますが、経済担当なのにー、とかそんな』 紅砂「いや、こんな顛末がわかっていたら犬でも良かったよな」 朗花「(うぷ)紅砂さまは平気なんですか? 柳さんはともかく…
紅砂「あれ、行人は?」 朗花「お知り合いの方だと思うんですが、有無を言わさず連れ去られました」 紅砂「人足りないんだなぁ、判事どのには柳氏にお使いを頼んだ。外部通信に 行人って必要だったっけ?」 朗花「中から外には一人見張りの方がいれば大丈夫…
行人「(目を伏せる)・・・空族、白色、でかいな、外部的な要因?」 黒 「“外枠”だ、中身は裁判所、、最高裁判所、だったかな?」 行人「大袈裟な、なんでそこまで」 黒 「意味は知らない。で、攻撃されててぇ、担当の俺が対処してたんだけど、 中にまで影…
壁の中から白い腕が伸びてくる。 黒 「ま、来い」 行人「・・・っ?!(口を塞がれ無造作に吊り上げられる)」 朗花「行ってらっしゃい、ワタシ、事情知らないのですが(ふぅ)」 ―― 紅砂「そもそも、“ここ”はどこに位置しているんだ?」 (どこ? 裁判シテ…
彦乃「行方不明、ですか?」 月子「またなんでそんなことに、あ、クリープいる人ー」 円月「(貰う)細かいことはお伝え出来ないのですが、人間の関与の可能性も 否定し難いものがあるらしいとだけ」 里音「今まで時期を待っていた、からだよね? 異形ならい…
紅砂「可能性は大まかに三つだ、外部の人間、内部の人間、異形」 行人「えらくまた端的ですね?」 紅砂「外部からは侵入が難しく、内部の者なら動くのはよほどの事情でしか ないだろう。異形はそうコンタクトが取れるものではない」 朗花「能力はありますが…
『・・ちょっと待って下さいよ、情報局じゃ扱えませんよ! そんな』 紅砂「でも実戦部隊でも文官でもないだろうこれ。なあ、≪親衛隊≫は?」 行人「連絡はしますが、直接動くことはないですよ、あくまで随意行動で」 『今が可能性、というレベルの話ならば、…
紅砂「(顎に手を当てる)クーデターレベルなのか? 以前のも」 行人「詳細な記録は閲覧できませんが、話に聞いた限りでは」 紅砂「なら、大法廷で扱われているとみると、この都市には一つ、もう一つの 裁判シティではわからんが・・・前科は二犯」 ――もう一…