−21.裁判2(5/7)



紅砂「(顎に手を当てる)クーデターレベルなのか? 以前のも」
行人「詳細な記録は閲覧できませんが、話に聞いた限りでは」
紅砂「なら、大法廷で扱われているとみると、この都市には一つ、もう一つの
 裁判シティではわからんが・・・前科は二犯」
――もう一つの都市にも大法廷は一つです、中法廷は数がありますが。


行人「なんの話ですか? 紅砂」
朗花「あの、ひょっとして、単純計算なんですが、この都市で裁かれることが
 二度目ということになるということでしょうか? 件の方」


 ぱたぱたと判事が手を動かす
紅砂「どうか落ち着いて、単にちょっと思いついただけで、けれど、施設など
 どうせ数年も経っていれば変わっているはずだから」
――判事は顔触れがほとんど替わりません! 大法廷使用の場合は、中法廷で
 判決を受け持っている者以外は皆・・・。
紅砂「えっ、ちょっ、大丈夫ですか?」
――だから、柳さまは前回いなかった私にだけ。