−21.裁判2(7/7)



紅砂「可能性は大まかに三つだ、外部の人間、内部の人間、異形」
行人「えらくまた端的ですね?」
紅砂「外部からは侵入が難しく、内部の者なら動くのはよほどの事情でしか
 ないだろう。異形はそうコンタクトが取れるものではない」
朗花「能力はありますが、彼を外に出すメリットがあるかどうか、ですね」


紅砂「それと柳氏というオブザーバーのおかげで判事どのがここにいる分は
 認可されているようだが、我々が外に出て戻ると失職される。裁判自体を
 停止するには軍からの報告が必要だ、それはかけ合わせているが」
朗花「被告がいない状態で続行しても仕方ありませんしねぇ」
行人「我々の外との通信は?」
紅砂「あと3回、、いや、2回が限度だな。行人、もう反対せんのか?」
行人「さすがにこの事態を放っておくわけにはいかないでしょう」


 とん、
――けれど、あなたがたがなさらないとならないことでもないのですが。
行人「(ふぅ)まあ、それをわかっているのならばいいですよ、仕方ない」