−22.裁判3(4/7)



紅砂「あれ、行人は?」
朗花「お知り合いの方だと思うんですが、有無を言わさず連れ去られました」
紅砂「人足りないんだなぁ、判事どのには柳氏にお使いを頼んだ。外部通信に
 行人って必要だったっけ?」
朗花「中から外には一人見張りの方がいれば大丈夫でしたような」
紅砂「じゃあ、ちょっと打診しといて、無駄になるかもしれないが」


朗花「はい、なにかおわかりになったのですか?」
紅砂「あーいや、手持ちの駒で潰せる可能性を思いついただけだよ。そもそも
 別に私らが解決しなくてもいいんだよな」


――


 『(柳からの文字通信)人を? 外から?』
紅砂「そう、連れてきて一通り見させてそのまま帰してくれていい」
 『・・・普通の人間ではないのだろう?』
紅砂「とはいえ、記録には残らないよ。このままだと、正規調査員が余所から
 送り込まれてくるから、まあ、機密性としてはどっちもどっちかなと」