−21.裁判2(2/7)



紅砂「聞きに行ってはくれたが。行人がなにを怒っているのかわからん」
朗花「いつものことではありませんか?」
紅砂「いや、私ではなくて、なんていうのか、、役割りの逸脱? 判事個人と
 面識があるとは思えないから、多分職業に対してなんだろうが」


朗花「そういえば、異形がああも堂々と関っているところにも驚きました」
紅砂「基本的には民事と違って顔を出すこともない、民事の場合は制限生活、
 離れたステーションに付随する裁判所に行く必要はあるが。同都市内は当然
 近隣も駄目、そういえば里音も裁判で我々の都市に来ていたのだったな?」
朗花「はい、そう聞いています」
紅砂「・・・忘れていたが、家族は残っていないのだろうか」
朗花「基本的にご夫君だけだったようですよ? 彼とは確かワタシたちも」
紅砂「ん、、そうか、事故車に乗っておられたな」


 とん、と部屋をうろついていた判事が紅砂に触れる
――あなたがたは何者ですか?
紅砂「(目を見開く)知らないのか?! だったら何故我々に」
――え、あの、あの、すみません・・・(しゅん)。