−13.雪也(6/7)
かんかんかん、
紅砂「昼の照明の中に異形にとって苦痛な成分があると推測され、それは夜間
照明を待つまでもなく夕刻の時点でなくなっているとも見られる」
――
「ユキヤは、それがなにかは言えませんが必要不可欠な人材でした。それで
長年の寿命調整が行われ、脳を“移設”することを前提としたクローン体も
造成されました。しかし事件によって彼女は失われたかと思われました。
それが今度、異形からと思われる頭部の交換条件が出されたのです」
紅砂「交換ね、なにと?」
「人間です、名指しでした」
紅砂「誰か聞いても、、ま、問題なければ誰かすでに言ってるか」
「あまり驚かれませんね、いえ、頭部の交換話ではなく、」
紅砂「まー、友人っていうか身内が代替用品ってのは珍しいかもしれんが」
「ユキヤはそれを望みませんでした。最初から、全く」
紅砂「それで? 君やその代理人らが我らに望むことはなんだ」