−13.雪也(2/7)



 すとん、と女が一人待合室の隣に座る。


――そのまま前を向いていていただけます?
紅砂「・・・なにごとですか?」
――声に出されずとも聞こえます、親衛隊第2部隊の者です。“敵”ならずとも
 身内にも知られたくないとのことで代理で参りました。


紅砂(誰が誰の代理だと)
――共に秘密です(にっこり)、けれどそれは、貴女に責任を負わせないために
 必要なことですのでどうぞご立腹なさられないよう。わたくしどもはユキヤの
 意思の実行人として動いております、生き残りの一人の縁者になりますか。
紅砂(なぜその縁者自身に接触しない)


――事件以降、貴女の言うことしか聞きませんもので。
紅砂(それは、誰か聞かなくてもわかると思うんだが...orz)
 「(ふと)貴女はどこかユキヤに似ていますね」