#49 哀しき妖花

んー、アイヒさんの昔話そのものは結構面白かったと思うんですが、なんとなくこの状況下で語られる意味が不明というか、そういう居心地の悪さはあったように思います。
白い人とマッドサイエンティストの話はすげぇ良かったんですけどね、その分。
とはいえまあ、ここで挿入しないと後がないとか、誰にも知られず、というのも寂しい気がしないでもないのでまあ仕方がないのか。その前の、時音ちゃんを無造作に助けてくれたところなんてのはわりと好きなんですけどね、なんかそんな感じの人だったじゃん、アイヒさんてもともと(口には出さないけど情が深くてちょっと未練がましい)。


ある日なにげなく見逃した人間の男が、どういうわけか毎夜会いに来て。
んでもってさらに家に連れ込まれ、札を貼って外に出られなくさせられてしまったものの、「自分を食ってくれ」と殺せば出て行けるのだと言うわけですよ。病弱でなにも出来なくてなにもさせてもらえなくて、一人の夜はもう嫌なのだと。
そのくらいなら殺してくれと、アイヒさんがそう出来ないことを知っていたのか、本当にどちらであっても構わないと思っていたのか(多分後者)。
で、彼女はそれ以来、人を食えなくなってしまいましたと。
いや、うーん、もう少し彼女の話欲しかったかなぁ(現在の)? 原作時点でこんな感じだったのか、それともアニメの独自色が出てるのかはよくわかりませんが、なんというのか真っ直ぐつながる気はしないんですよね、人間に憧れる気持ちと共に、外に出たいって意思も強いように描かれてなかったっけ。
ラストのアレは正直、話的には蛇足だとも思わないでもないのですが。
まあ、そのくらいいいかと思わないでもない、良かったねと。