#15 良守の野望

いやまあ、なにが苦手ってちくちくちくちく苛めるからというのが一番だと思うんですが、フツーのサド心と違って案外可愛いと思ってるんじゃねぇのかというのがもっと厄介というかなんというか。なんと言っても良守の性格を可愛いと思える時点でかなりかなりアレかなぁ、って気もするし(そんな話なのか)。
特にそんな悪意ってわけでもないようなのですが、ちょっと人を試すというか。
駆け引きに拘るというか、もしかしたら頭でっかちなのかもしれないというか(ということはむしろ挫折こそが彼を成長させているはずですが)、鬼使いが言ったように性格ではなく、能力で「選ばれなかった」ようでもあるのですが。
やっぱり、なんとなく癖があるなぁ、と。
ああ、手段を選ばない、だな、元の目的はそんな問題ないんだしね。


そしてそんな兄と対峙して、弟が言ったのは烏森を永遠に封印したい、ということ。
ある意味で手段を選ばないとも言えるし、もっとも根源的とも言えそうですが。


“組織”めいたものもその片鱗を表し始めてきているし、どうも兄の使っている技もあまりいい系統のものでもないらしい(真っ黒ではないみたいだけど)、んでもって、裏会そのものもそうまともなものでもないらしいと。
とはいえあくまで烏森を前提に話は進むので絡むのは一部ということになるとは思いますが、ここにきて良守そのものにも秘密というか野望というか、計画が芽生えてくるわけで。そうなると話が連続してくるっていうか。
まあ、シンプルな動機だからすぐには複雑化しないとは思うんですが。