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 ――目を開くと高速ビル街が脇手に見える


ミラ「今のは、一体、」
ダン「人の持つ破滅のイメージ、ヤプールが具現化し好んでそこにいたようだ」
ミラ「僕は実際、どこにいたのでしょうか、セブン兄さんの手が伸びてきて」


ダン「さあ、細かいところはわからない、ゾフィーならわかることもあろうが」
ミラ「そうなん、ですか?」
ダン「そのイメージ自体は約半世紀前のもの、ただ、現実の街や人の持つ印象の
 変化で膨れ上がり、今も多分まだ変貌を続けている」
ミラ「ヤプールは、まだ生きているのでしょうか」
ダン「倒されたのは事実だ、けれど、ヤプールは死なない」


ミラ「・・・はい」
ダン「メビウス、、メフィラスは確かにお前に語り掛けたが、あそこにいたのは
 お前があの場に行ったからだ。あれが呼んだわけではないよ」