帽子が来た、57



マッ「ユリアン殿下は?」
調F「外でお待ちですよ、同席されても良かったんですが」
マッ「むしろ僕は席を外したほうが良かった気がするけどね」


調F「そうなんですけど、無理なんですよね」
マッ「なにが?」
調F「貴方とあちらの方を隔てる身分の差がないんですよ、なんにも」
マッ「・・・あんなに真剣なのに」
調F「でもそれは明日、はともかく明後日を保障するものではないんですよ。
 ヒーローは疲れる、見返りもありません。そして手を離したとしても、誰が
 それを咎めたてることができるでしょう?」


マッ「エルはそれをわかっているのかァ、」
調F「でもこの人は、それでも構わないと」
マッ「そう、なのか(・・・ん、この人?)」