帽子が来た、21



【結局、「それ」が原因でした、詳細を聞かされていなかった“調査員”は
その芽に不意を打たれて、何故試されなければならないのか、対象者が何故
危険なのかの判断が付かなくなってしまったのだろうと。


 約百年掛けて大木になり、そこで成長を止め、約2百年後に擬態が表出。
 どうも本体の世話をするような役回りなのだそうです、ところがそこから
50年ほどで枯れてしまう、という不思議な生態(完全に別の生態となった
エルさんしか残っておられず記憶頼りなので細かいことはわかりません)。


 一個あれかな、という推測があるのだとアストラさんは言いましたが。】




調停員A「我々も、通信中に起こったことだから多少知れたのですがぁ」
ゼノ「芽が生えてきたらふらふら〜、と行っちゃったと?」
調C「そです、しかしなんだか、最初から違和感はあった模様ですが」