帽子が来た、12
レオ「80、いつまで“それ”を見ているつもりなんだ?」
80「・・・ああ、そういえば、曰くつきの方なんでしたっけね、こちらは。
いや、エルのことを考えてたんです、あの子、、いや、私よりも年上でした、
周囲に敏感というか過敏というか、ひどく周りを気に病んでいた、いつも」
レオ「うん、そうだったな」
80「まるでそれに応えるように誰かがエルのことを気に掛けた」
ぱちん、とレオがホログラムのスイッチを切る
レオ「我々は、些かなんというかドライなところがあるからな」
80「貴方は違う、貴方たちは私たちとは違うリズムで生きてきたはずです、
それがいいか悪いかは全く別として。今は共に暮らしても」
レオ「だから?」
80「種族にも、ひょっとしたら孤独というものがあるのでしょうか」