#3(前)ギリシャの誘惑

あー、妄想の中で行われる交合は、さぞかしめくるめく物だったんじゃないのかと思いますが、実際に「女神」が動き出して上に乗って揺すられたというのはあまりいい思い出ではなかったらしく、さっくりと翌日宗旨替えしたのはなんとなくわからんでもない。
物に恋することはあると思う? というエマニュエルさんの問いかけに、ピュグマリオンってのがいるね、とさっくり老紳士答えてたわけですが、私が聞いたのは彫刻師じゃなくてどこぞの王、女神を象った像に恋慕してかなり怒られていたような。
(どっちかがどっちかの元ねただったかと、王のほうが古いんだっけかな。)


で、シリコン素材の彫刻を作る、という彫刻家さんがおりまして。
彼がほとんど人間そのままに見える、という素材で女性を作ってみましたらば、それに恋をしてしまって奥さんが省みられなくなってしまったと。そこでエマニュエルさんは香水を使い奥さんを「女神」の形にし、夫にけしかけまして。
そーしたらさっくりと夫が悪夢から覚め、女神像がないのに悲鳴を上げ。
奥さんを引っ張って部屋に連れてきたらそこに像が戻っていることですっかりと気を病んでしまいまして、像を美術館に入れようと言い出してくれましたよ、という流れ。
ところでどの辺がギリシャなのかよくわからなかったんですが正直。
ギリシャと言えば神話! という案外日本人並みの思考だったんでしょうか。


後半はここのところエマニュエルさんとぽちぽち同行してます、ご友人のココさん。
彼女を含めて四人の同級生(一人が交通事故で亡くなってます)で集まったよ、というところでちょっとした遊びをしよう、と言い出してます。この人、女の友人多いよなぁ。