――なあウルトラマン、私のリュウは「あと少し早ければ」とは一言も口に
しなかっただろう? 単にそう考えもしなかったからなんだけどね。
正直まあ、馬鹿なんだけれどな。


リュウを空に放り出し、後輩と仲良くやれるかなぁと考えた。
標的に突っ込んだのはあの子を助けるためじゃない、それが仕事だからだ。
“全滅”の表現にリュウがいてもいなくても問題はなかったから助けた。
そんなもので人間が動かせるなんて知らなくていい。
絶望とプレッシャーが社会を動かす、武装は速やかに戻されるだろう。
そのために哀れな一番の新人以上の生き残りがいてはならなかっただけだ。
しかしまあ、あの子は一生それを理解しないだろうな、出来なかろうね。


ウルトラマン、君たちの来訪を心より歓迎する。


しかし私は誓ってそれを望んだことはない。
気高い心、美しい姿、崇高極まりない精神を持つ。
君たちに地球は相応しいとは思わない。