愛しき戦車、74
タロ「例えば地球人は我らをけしてそうは見ないだろうが、我々の精神は高潔
なのではないよ、愚直で従順なだけだ。なんでそうなのかというと、種族と
して単にそれが有利だからだと思うんだな」
マッ「・・・だったら、理想はこの世のどこにあるのですか」
タロ「だから、我々を見る地球人の中にさ」
ゼノ「なんか、対極っぽく聞きますけども」
タロ「“我ら”を見る時の地球人の中に理想が生まれるんじゃないかとね」
――可哀想なエル、哀れなエル。
なぁんにも知らず、罪の証として生まれてきて、それを全て背負って。
タロ「そして僕らもさ、それを共有することが出来る気がする」