愛しき戦車、66



マッ「で、結局あの方はいつ怒るんですか?」
イオ「なにに?」
マッ「いやだって、もとから一本欠けてたとはいえ、残り三本削ぎ取られて、」


イオ「自分で切るからなぁ、あいつ」
マッ「そういう問題なのですか、この話は」
イオ「すまん、アストラ師にもその手のこと言われた気がするが、駄目なんだ、
 なんだかこう、怒りが湧いてこない。だってなんかあいつ、許しそうだ」


マッ「・・・結局、どうしたんですか、その調査員」
イオ「逃げたらしいが、どうなんだろうな、実際。帰れるかな」


マッ「また気を取り直して、正気に戻ってやって来るかもしれないでしょうに」
イオ「来ないよ、一度ルールから外れたら、もう二度とは戻れん」