愛しき戦車、55



【日常に手一杯で、物を考えるのは段々後回しになった。
ゼノンの変化はさしてなかったが、マックスも軽口が鳴りを潜め、メビウスは、
寡黙の度合いをなんだか加速度的に増やしていた。いいことには見えなかった。】




タロ「追尾機能付き円形光線・・・」
レオ「オリジナルではないようですが、いちち。あ、すみません」
タロ「それ、かなりの手垂れじゃないと無理だと思ってたけど」
レオ「コツはあるんですけどね、集中力を維持と追尾との両方に振り分けるので、
 少なくとも片方の熟練はいる、はずなんですが」


タロ「あんなに強かったっけ、イオタ・・・」
レオ「一撃とはいえ、私に食らわすのはマックスらの他に数人といったところ。
 下手をするとメビウス辺りだと対面勝負で負けますね」


タロ「メビウスの様子はもっとおかしい」
レオ「むしろ、あの子が正常という気がしますが、そろそろ限界でしょうね」