愛しき戦車、11



【なにがどう大変だったか、さして聞く必要もなかった。
一人は片腕が欠けていたし、もう一人が帰還後、片目が潰れるような熱を出した。
風土病のようなもので、それに接触したもう一人と違って抗体がなかったらしい。
(実際には身体の作りが違うっぽい、とゼノンは言っていたが。)


 メビウスはふと、どこか遠い目をすることが度々ある。
 ゼノンだけは変わらない、なんとなくだが、こいつは変化しない気がする。】


ゼノ「聞きゃいいのに」
マッ「人の日記読むなってば、お前の説明じゃわけがわからんし」
ゼノ「時系列が頭の中にばらばらになってるんだ、伝聞多かったし、もしかしたら
 半分くらいしか事情を知らないかもしれないくらい」
マッ「・・・そもそもなにをしに行ったんだ?」