愛しき戦車、5
――汝は餓えの味を知るか否や?
21「頭をふっ飛ばし掛けられておいて、降ろさないのかい?」
ネオ「そこまでされてねぇよ; 寝惚けてんのかねこいつ、喋らないし」
21「経過っていうか、経緯は誰も知らないんだ、当事者どのは黙っているし」
ネオ「? なんの」
21「あ、ごめん、知らないのか」
ネオ「いいや、聞かない」
21「君のそういうとこ結構好きだよ、でも甘いよね」
ネオ「うーん、個人的に、そういうのが“強い”ということだと思ってる。後から
文句は言わねぇよ」
21「強さ?」
ネオ「およそ単純な話だよ、あるものをあるがまま受け入れること」