The Hanged Man.64



メビ「先輩行っちゃった」
ゼノ「お前って結構あのヒト好きな」
メビ「うん、だってなんか、、感情豊か?」
ゼノ「相変わらず、自分の思ったこと表現すんの下手だよなぁ。それにそういう
 相手に嫌われてても顔色一つ変えないし」
メビ「どしたのゼノン?」
ゼノ「だっておま・・・なんでもないよ」


――だって、どう振舞ってもなんにも変わらないし。




【イオタ先輩が目に見えて軟化したのは、エルさんを通じてでした。
 僕はなんにもしていない、なんにも出来ない、なにかをしようとしたところで
そう考えたということ自体を責められるんじゃないでしょうか?】


 その日、久しぶりにメビウスから届いた通信はちょっと長かった。