#13 不思議の国のハルヒ

そもそも『不思議の国のアリス』が世界的な評価を受けているのかといえば、多くの人が“それ”がなんであるかをはっきりと口に出すほどではなくとも共有することが出来るからだろうとも思えますわけで。
精神分析の一団なんかは全ての夢は同一の解釈が可能、と言い切りますわけで。
私はまあその中間辺りに落ち着くんだろうな、と薄ぼんやりと思っていたりもいます。


要するに「悪夢」の世界。
悪がいるから、登場人物が残忍だからということではなく、我々の知っているはずのルールに沿って進行しないというか、気まぐれとしか思えない状況で進行していってしまう状態が悪夢のメカニズムだと思うわけなのですよ要するに。
で、なにを語っているのかということなのですが、ハルヒにとって学園入学以降、つーかホスト部に入部させられてからの状況なんて正直この悪夢とあまり大差はないんじゃないのかと思わされますわけで。
思いはするんだけど、そこに美しさや、現実とは違うけれどその世界なりの秩序があるわけでもないというのがあの文学世界とは全くの違いになるわけですよ。
やっぱりなにを言ってるんだかよくわかんないと思うんですが。


なんかそれっぽく不条理っつーか、それっぽいだけとは思うんですが。
ただまあ、私はベタ展開が好きなのでラストの結論が嫌いではなく、そのために30分くらいなら我慢してやろうと思うわけですよ。嫌いな人は人も嫌いだろうと思い込み、好きな人は手放しで褒めるこの回ですが、まあたまにはいいんじゃないですか?