#28 埋め込まれた頭脳

商業テレパス、タリアさんの昔からの知り合いがやって来まして「火星に進出するぞー、火星を救えるぞー」ととても開けっぴろげに主張してらして、なんというか、独立運動をしている火星の自治政府が平和裏に自力で経済力付けられるよw という契約内容は、なんというかうん、、、すぐには信用できない気持ちがむしろわかりますな。
(だって話が上手すぎるというか善人すぎるというか、タリアさんの友人として出てきたのは良かったと思います、うっかり裏を疑っちゃいそうだ、ありがたすぎるよ!)
ところが彼は、ほとんど話が進まないうちに“フリー・マーズ”と呟く男に殺されてしまい、タリアさんにも手を掛けたもののなぜかなにもせず逃亡。火星に自由を、という言葉の通り正直彼に善良な商人を殺す必要はない。
疑うにしても単に断ればいいだけだもんね、火星側に殺す意味がない。


では何故、ということを考えた時にどうやら地球系の、むしろ火星を独立させたくない勢力ではないか、という結論に達したわけですが、この謎の男にしてからが死人。タリアさんが断片的に掴んだ彼の頭の内容も、彼自身が死んだ瞬間らしく。
この彼自身が元テロリストのグループ、そして火星からの代表者の昔の知り合い(で、一時同じグループに所属)、となると火星にもぐりこむか、ことが発覚した場合、彼女も諸共に葬り去るか、というかなりの多重構造、最善の手を打ったものの、証拠はなに一つ、タリアさんですら掴んだ情報は“死人”のもの、という。ある意味でかなりの規模がないと無理だよねぇ、そして司令官はサイコープス系の組織の名を。
副官たちはそんな大変な時に、スカーフの色分けをして争う種族の調停を。
洒落になんない事態に発展してるのに結局オチが弾みだったよ、いっそ潔いな!