#6 青い血

“青い血”というのは確か、高貴な血筋を示すのではないかと思うのですが、アレルギーがある相手にそれを食わせたところまではともかくとして、その後予想外に死んでしまったあと縄で腕を結んで湖に沈めたらなにが解決するのかというと、自然死とは言わないけれどその場で救急車を呼んでいれば殺人罪までは間違いなくいかなかったのを殺人か殺人並みの罪にさせただけだと思うんですが、なんでしょう、住む世界が違うから自分たちに捜査の手が及ばないと思ったのか。
でも、多少金持ちなだけで特に特権あったわけでもなかったようだしなぁ?
自分たちよりも下の相手がいる、という思いが人に自信を与えるというのはまあわからないでもない理屈なんですが。
犯罪者だったわけでもなし、殺人は殺人だよなぁ、なんであんなことに。


もう一件は高級マンションのエレベーターの中で中年男が撃たれ、その場にいた女子高生らしき少女はなぜか襲われず、しかし通報もせず。その場を逃げて立ち去り。
少し前にその中年男と殴り合いになった少女の父親は、その晩のアリバイを中年男と同じバー、少女と中年男が仲良くすることの多い≪ナブコフ≫というバーのアルバイト店員と一晩中一緒にいたことで証明。ところでナブコフって『ロリータ』の作者よね。。。
こちらはなんというか、ちょっとした逆恨みの犯罪だったんですが。
ええと、殺しそのものはともかく置いといて「俺を見たのに知らない男を見る顔をしてやがった!」という叫びに対する沈黙は同情でも良いと思います、そこだけはわからんでもない、いくら印象薄くても三回顔合わせててそれか、ううん(人のことは言えません)。
ところで面白い武器だったと思いますが、暴発しないのかしら。