#12 ベールをかけた女

ぶっちゃけてあのベールの女性、ポアロさんが「手紙」を見つけたあと、それに目を通したりしないと信じていたのかなぁという気もしないでもないんですが(多分イギリス人の男性ならそうなったような気もする)。しかし、中国の小箱に異様に拘る時点でなにか変だって誰でも気付くというか。
そもそも手紙じゃなくて最初に宝石を見つけてても妙じゃないよね。
騙す時点までは上流階級の女性ならば、直接確認しにいっても知らない振りをしても妙じゃないし、上手い手だったと思うんですけどねぇ。でもよく聞いたら、ヘイスティングスさんは褒めてるけどポアロさんはいまいち女性に高得点付けてないのね。


えー、とある匿名の女性にホテルのロビーに呼び出され。
彼女は自分が貴族であって最近婚約したばかり、昔、すでに亡くなってしまった恋人に出した情熱的な手紙でもって脅迫されているのだと訴えてくるわけですが。
そういや、ポアロさんが偶然その人の顔知ってたらどうするつもりだったんだろうなぁ。
(わりと偉い人の知り合いとか多いし、しかし社交界は知らないか。)
で、まあ、うん、これが騙しだったわけですが。
なんのためにそんな手順を踏んだのか、というのはやっぱりちょっと面白かったですね、ポアロさんも男との交渉を行ないますが頑として相手は譲ろうとせず、自分が数日間旅行に行くことを仄めかし。
ポアロさんがその彼の家に押しかけて手紙入りの小箱を探すわけですが。


しかし、小間使いさんの機転には見事にやられてます。一勝一敗一引き分けかしら。