1.ビオ



「来訪」を告げるサイレンが鳴った。
地球人の耳には聞こえない、ステーションの探索機能は止められている。
ぎりぎりまで小さくされた宇宙船は宙空間地雷原をすり抜けるように進む。


仲間たちはげたげたと笑い転げていた。
しかし力を貸すことに否やはなかった、いや、名を。
代わりにそんな子供騙しなとは言われた。
ウルトラ族といい勝負だと言われた、なぜここで持ち出されるんだろうか。
彼らはなによりも青い星のひどく気紛れな住人たちに夢を見続けている。
逆だと叫んだら胸を押された。
そしてまだそこが痛い。


私の父は愚か者だったのだろうか。


思い知らせたい痛みとはなんだ、という鋭い声が耳に残る。