The Hanged Man.49



【(ゼノン著部分)この話は、結局詳細はわからなかったです。
 イオタ先輩が起きてらしたらなんかしらは尋ねてくれたかとは思うんですが、
メビウスは寝ぼけていたし、ミスタは見るからに動揺が激しかった。
エル先輩の真意は、今となってはどう足掻いても知れません。】


アス「けれど、死ぬ気はないと言わなかったか、こんな星になにも・・・」
エル「それは貴方の視点ででしょう?!」


――私、イオタが起きたのはその時点だ、さすがに叫びで気が付いた。
 辺りは光で満ち、外的要因に強いゼノンや多少の訓練耐性のあるメビウス
違い、私が見たのは本当に断片のような一部分だけ。


 確か訓練生の誰かが作った技だ、斜め十字の一時拘束光線。


 エルの、あまりにも拙い、ペンでも持つような手付きが忘れられない。
 そしてそのまま、そのナイフは拘束されたアストラの腹を切り裂いた。